自宅の近所にあるリサイクルショップ(Eco Reuse Factoryとお店は名乗っています)の一角に中古レコードを販売しているスペースがあり、原則こういった店舗の買取基準は新しく、きれいなものに高値がつくそうで、古くて何年も不良在庫になってしまったレコードは陳列棚の下に段ボールに入れられ、歌謡曲などジャンルを問わず雑多に(環境音楽や民謡、相撲甚句から付録みたいなものまで―これはこれで興味深く、面白いものもありますが)LP・EPが置いてあります。
発売されたときは人気のアーティストのレコードで、買うのにお小遣いを貯めて手に入れた。憧れのレコードだった。など人によっては思い出や思い入れのある物もあったはずです。それがバナナのたたき売り!?(今の若い方にはピンと来ないかもしれませんが)のようにひと山いくら的に販売されているのを見ると悲しくなり、興味のあるレコードだけでも「救出」できればと思いときどき覗いています(1枚税込110円というのも大いに魅かれる理由ですが・・・)
今回「救出」したレコードは以下の3枚です。
初期バロック音楽の作曲家としてフレスコバルディの名前は聞きますが、その作品をしっかりときいたことは無いので資料用として購入。
チェンバロ:ブラッドフォード・トレイシー
テレマンのチェンバロ独奏作品集は珍しいのでこちらも資料用として購入。
独奏者のトレイシー(1951年カナダ出身)は全く知らない方です(ご存知の方がいれば、ご教示下さい)
上記2枚はレーベルがハルモニア・ムンディ、レコード番号も近いので、誰かバロック音楽に興味がある方のコレクションだったのでしょうか?
帯に「限定盤/オーマンディ追悼盤」と書かれていますので、1985年に発売されたレコードでしょう。
今回こちらを購入したのは、オーマンディへの罪滅ぼしもあります。
クラシック音楽に興味を持ち最初期に購入したCDがユージン・オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団による「ロシア管弦楽作集」であり、チャイコフスキーの大序曲「1812年」(今この曲の取り扱いについては考えないとならないですが・・・)やグリンカの歌劇「ルスランとリュドミーラ」序曲など、良く知られたオーケストラ作品が収められており、カラヤンのベートーヴェン交響曲「エロイカ」「運命」「田園」と共に繰り返しきいた、大変お世話になった指揮者であります。
その後、音楽評論やレコード芸術などを読み、目にするようになると『華麗なるフィラデルフィア・サウンド』という褒めているようでいて、けなしている?揶揄?している言葉が刷り込まれ、聴衆に人気がありレコードも売れるが、外面的効果ばかりで中身がない指揮者というイメージになり、ほとんどきいてきませんでした。
それが、地方都市のリサイクルショップのいっぱいに詰まった段ボール箱の中に潜んでいるのを見たら、ノスタルジーな感情になり手に取ってしまいました。
以上、買い物のメモの投稿でした(合計金額は税込330円也)