音楽枕草子

クラッシク音楽や読書から趣味などの身辺雑記も含め、感想として綴ったblogです。

【クレモナ】さん閉店 松本市④

ついに長年お世話になった、クレモナさんの営業最終日、余裕を持って夕方の閉店に合わせ、餞別の品を持ってお伺いする予定でしたが、年度末&月末で通常業務に追加業務も発生し、到着したのは閉店前15分の17:45分頃になってしまいました。

店内にはすでにお客さん3名程がおり、地元新聞社の記者の方も取材中で、ちょうど来たお嫁さんとお孫さん、そして奥様の4人で写真撮影をして、とても和やかな店内になっていました。

ご店主には「さすがに買う物無いでしょう」と言われましたが、未だ見逃していた掘り出し物がありました。

以下、クレモナさん最後の買い物です。

貴志康一交響曲仏陀」/大管弦楽のための「日本組曲」~「春雨」「淀の唄」

 指揮:小松一彦/サンクトペテルブルク交響楽団

貴志康一:作品集「竹取物語」他

 ヴァイオリン:小栗 まち絵/ソプラノ:坂本 環/ピアノ:戎 洋子

 

入手し難いディスクを発見!

 

        

「奥様と一緒に飲んで下さい」とドリップコーヒーも頂き、ありがとうございます。

 

ご店主から「さすが!貴志康一を知っているとは、中学から音楽をきいているだけありますね。音楽をきいている100人にきいて『貴志康一』の名前を知っている人は一人くらいなものですよ」とお褒めの言葉をいただく。ご店主からのお墨付きは、私にとって何よりの喜びです。

貴志康一は1909年大阪府に生まれた作曲家・指揮者・ヴァイオリニスト。生家が財力もあったこともあり、若くしてヨーロッパに留学し、1930年代はドイツに逗留し、フルトヴェングラーと交流を持ち、ベルリン・フィルとの演奏会をきいたといわれ、そのベルリン・フィルをポケット・マネーで雇い自作の演奏会も行い、自作自演集の録音も残しています(テレフンケンが録音した、このディスクも入手困難)

 

○ピアノとヴァイオリンのための作品集

 (R.シュトラウスストラヴィンスキーバルトーク

 ヴァイオリン:ヴァディム レーピン/ボリス・ベレゾフスキー

        

ずっと昔、ミーシャ・マイスキーのリサイタルできいて、またきいてみたいと思っていたバルトークの「ルーマニア民族舞曲」が収録されていたので購入(リサイタルできいたのはチェロ編曲版でしたが)

 

来店者が持ってきたであろう、沢山の花などもお店にあり、長く愛されていたことを物語るものでした。

クレモナさんのお蔭で多くの音楽の事、演奏家の事などを教えていただきありがとうございました。これからは所有されているという、約2,000枚のレコードをきく時間もあると思いますので、より音楽に親しみ、ご家族の皆様共にご自愛下さい。